山深くカールを抱く黒部五郎岳 [梓山の会山行]
梅雨が明けた暑い日、メンバー3人で黒部五郎岳をめざした。新穂高から陽ざしの強い川沿いの道を歩き、わさび平の木立の中にテントを張る。
早朝、わさび平を発ち、小池新道を登り、
鏡平へ。
このコースは去年も水晶岳に登った時に辿った。
鏡平から急な登り、弓折分岐の稜線に出る。
森林限界を抜け、槍や穂高を望み、足元に咲く花を見ながら稜線を歩く。
双六小屋から巻道ルートを行く。
山腹を覆う残雪、
幾筋もの雪解けの流れ、山肌を飾る花々。
この山域に心ひかれる。
周囲を北アルプスの山々に囲まれた、
三俣山荘のテント場にテントを張る。
霧に包まれた朝、雨支度でテントを出る。
山腹を流れる霧。
霧は雨にかわり、回りの見えない長い下り。
黒部五郎小舎に立ち寄り、コーヒーを頼み雨をしのぎ一息。
行く道、黒く霧にけむる岩、雨に濡れる花。
行くてにカールの白い残雪、
それを取り囲むように、見え隠れし聳える岩壁。
カールの花の咲く急な側壁を登り、稜線へでる。
岩の稜線を辿り、
黒部五郎岳山頂へ立つ。
霧でなにも見えず。
黒部五郎岳の山頂に立ち、今 日本百名山を達成した人、百名山に想いを抱く人。
下りにかかると霧がとれ、
残雪を抱き聳える岩壁、カールの全容が姿をみせた。
山に囲まれた草原にたたずむ黒部五郎小舎、しばし休憩。
青空が広がり、
黒部五郎岳の姿を振り返り眺めながら、三俣山荘のテント場に戻る。
ビールで黒部五郎岳登頂を乾杯。
その夜は冷えた。
好天の朝、山肌に花の咲く
三俣蓮華岳に登り、
昨日登った、カールを抱く黒部五郎岳や
黒部源流の山々、槍や穂高を眺めながら稜線を行く。
中道ルートをとり、双六小屋、双六池畔を通り下る、
帰る道は長く遠い、足を引きずり新穂高へもどる。
疲れた体で河原の露天風呂に入り、山の余韻に浸る。
平成26年7月25日~28日 KN記
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